"ネクストモンスター"

中谷潤人

Junto Nakatani
32 0 0
(24KO)

プロフィール

国籍JP
生年月日1998-01-02
構えサウスポー
身長173 cm
リーチ174 cm
主戦階級S.バンタム級
所属ジムM.Tボクシングジム

バイオ

# 中谷潤人 選手バイオ

中谷潤人は1998年1月2日生まれ、三重県東員町出身のプロボクサーです。M.Tボクシングジム所属で、WBO世界フライ級、WBO世界スーパーフライ級、WBC・IBF世界バンタム級の3階級で世界王座を獲得した日本男子7人目の世界3階級制覇王者となりました。プロ戦績は32戦全勝24KOという圧倒的な数字を誇り、全勝での3階級制覇は井上尚弥、田中恒成に続く日本男子3人目の快挙です。入場曲には長渕剛の「神風特攻隊」を使用し、同ジム創設者高城正宏の古巣である帝拳プロモーションとの二者合同でプロモートを受けています。

ボクシングとの出会いは小学校時代に遡ります。両親が礼儀作法を学ばせるため小学3年から極真空手を習わせましたが、体が小さかった中谷にとってフルコンタクトの戦いは厳しく連戦連敗が続きました。両親が営んでいたお好み焼き屋の常連客から体重別のボクシングを勧められ、小学6年の時にテレビでボクシングの試合を見て興味を持ったことからボクシングへ転向しました。中学1年生で桑名市のKOZOジムに入門すると才能が開花し、中学2年で32.5kg級、3年で40kg級のU-15大会を連覇するなど頭角を現しました。東員町立東員第二中学校卒業後は高校に進学せず、単身アメリカへ留学して元世界王者畑山隆則のトレーナーだったルディ・エルナンデスや岡部大介から指導を受けるという異例の道を選びました。16歳の時に岡部の紹介でM.Tボクシングジムに入門し、2015年4月26日に糸賀純一を初回1分33秒TKOで下してプロデビューを飾りました。

プロ転向後の中谷の快進撃は目覚ましいものでした。2016年12月には全日本フライ級新人王を獲得し、翌2017年8月には初代日本フライ級ユース王座を獲得して最優秀選手賞を受賞しました。2019年2月には日本フライ級王座を獲得し、同年10月には元IBF世界ライトフライ級王者のミラン・メリンドを6回TKOで下すなど着実に実力を証明していきました。そして2020年11月6日、後楽園ホールでジーメル・マグラモとのWBO世界フライ級王座決定戦で8回2分10秒KO勝ちを収め、M.Tボクシングジム所属選手として初の世界王者に輝きました。この勝利は令和に入って初の日本人男子新世界王者誕生であり、三重県出身ボクサーとしても初の男子世界王者という歴史的快挙でした。初防衛戦ではアリゾナ州ツーソンで元WBO世界ライトフライ級王者のアンヘル・アコスタを4回32秒TKOで下し、アメリカでの初防衛成功は日本人史上初となりました。

2022年10月にスーパーフライ級へ転向した中谷は、わずか半年後の2023年5月20日、ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナでアンドリュー・モロニーとのWBO世界スーパーフライ級王座決定戦に臨みました。デヴィン・ヘイニー対ワシル・ロマチェンコのPPVカードの前座として米国ESPNで放送されたこの試合で、中谷は最終回に左のカウンターフックを叩き込んでモロニーをマットに沈め、12回2分42秒KO勝ちで王座を獲得し、日本人男子17人目の世界二階級制覇を達成しました。この劇的なKO劇は世界中のボクシングファンを魅了し、ESPN、CBSスポーツ、トップランク社のファン投票、そして最も権威ある専門誌「ザ・リング」の2023年年間最優秀KO賞に選出されるという快挙を成し遂げました。同アリーナでの日本人選手の世界戦勝利は2014年の亀田和毅以来2人目という偉業でもありました。

さらなる高みを目指す中谷は2023年12月にバンタム級転向を表明し、2024年2月24日の両国国技館でWBC世界バンタム級王者アレハンドロ・サンティアゴに挑戦しました。この試合で6回1分12秒TKO勝ちを収め、日本男子7人目の世界3階級制覇に成功しました。全勝での3階級制覇は井上尚弥、田中恒成に続く3人目という偉業です。その後、2024年7月にビンセント・アストロラビオを初回2分37秒KOで下して初防衛に成功し、試合4日後にはトップランクと複数年契約を結びました。同年10月にはペッチ・CPフレッシュマートを6回2分59秒TKOで下して2度目の防衛、2025年2月にはデビッド・クエジャルを3回3分4秒KOで下して3度目の防衛に成功しました。

2025年6月8日、中谷のキャリアにおいて最も注目される試合が有明コロシアムで行われました。IBF世界バンタム級王者の西田凌佑との王座統一戦およびリングマガジン世界バンタム級王座決定戦です。日本人同士の世界王座統一戦としては年内2度目という史上最多ペースでの開催となったこの試合で、中谷は7回開始前に西田が右肩脱臼により試合続行不可能となったため6回終了TKO勝ちを収め、WBC・IBF2団体王座統一とリングマガジン王座獲得を果たしました。しかし同年9月18日、中谷は両王座を返上してスーパーバンタム級への転向を発表し、新たな挑戦の道を選びました。

中谷の戦績の特徴は、その圧倒的なKO率と階級を上げても衰えない破壊力にあります。プロ32戦全勝24KOという数字が示す通り、75%のKO率を誇り、特に世界戦では相手を圧倒する試合運びを見せています。2025年12月27日にはリヤドでスーパーバンタム級転向戦としてセバスチャン・エルナンデスと対戦し、右目上が腫れ上がるキャリア最大の苦戦を強いられながらも12回判定勝ちを収めました。この試合を最後にトップランクから離脱しましたが、新天地での活躍が期待されています。中谷は通常の練習だけでなく、試合中に右目が塞がった場合やどちらかの拳を痛めた場合など最悪の事態を想定した練習も組み込んでおり、この準備の徹底ぶりがエルナンデス戦での粘り強さにつながりました。

プロボクシング部門では2019年に新鋭賞、2020年と2022年に殊勲賞を受賞し、2022年には相模原市文化スポーツ表彰も受けています。弟の龍人は2022年にマネージャーライセンスを取得して以来、兄をサポートしており、家族の絆も中谷の強さを支えています。趣味は海釣り、卓球、バスケットボールと多彩で、2019年8月には相模原市にトンテキ専門店「とん丸」をオープンさせましたが、新型コロナウイルスの影響で2020年5月末に閉店しました。2026年には情熱大陸や踊る!さんま御殿!!にも出演し、ボクシング界を超えた知名度を獲得しています。

現在、中谷潤人はスーパーバンタム級で新たな挑戦を続けています。井上尚弥という絶対的な存在が君臨する日本ボクシング界において、中谷は次世代を担うスター選手として確固たる地位を築きました。全勝のまま3階級制覇を達成し、2団体王座統一まで成し遂げた実績は、日本ボクシング史に輝く偉業です。三重県出身初の男子世界王者として地元の誇りを背負い、M.Tボクシングジムに初の世界王者をもたらした功績も大きいものがあります。まだ20代後半という若さで、さらなる階級制覇や統一王座獲得の可能性を秘めており、今後の活躍から目が離せない存在です。

戦歴

結果 試合 階級 決着
井上尚弥 vs 中谷潤人 S.バンタム級 試合前