井上拓真

Takuma Inoue
21 2 0
(5KO)

プロフィール

国籍JP
生年月日1995-12-26
構えオーソドックス
身長164 cm
リーチ163 cm
主戦階級バンタム級
所属ジム大橋ボクシングジム

バイオ

井上拓真は1995年12月26日生まれ、神奈川県座間市出身のプロボクサーです。現在は大橋ボクシングジム所属で、WBC世界バンタム級王者として活躍しています。担当トレーナーは父の井上真吾が務めており、兄は4階級制覇王者として知られる井上尚弥という、まさにボクシング一家に育ちました。元アマチュアボクサーだった父の影響でボクシングを始めた兄の後を追うように、幼稚園の頃からグローブを手にしてキャリアをスタートさせています。

アマチュア時代には57戦52勝5敗という優秀な成績を残しました。2011年には神奈川県立綾瀬西高等学校1年時にインターハイのピン級で優勝を果たし、翌2012年の高校2年時にはライトフライ級で決勝まで進出しましたが、後に世界王者となる田中恒成に敗れて準優勝となりました。高校3年在学中の2013年にプロ転向を表明し、同年12月6日に両国国技館で日本ランカーの福原辰弥を相手にプロデビューを飾り、判定勝ちでスタートを切っています。

プロ転向後は順調に勝ち星を重ね、デビューから4連勝を飾りました。2015年7月6日、わずか5戦目という早さで後楽園ホールでOPBF東洋太平洋スーパーフライ級王座決定戦に臨み、マーク・アンソニー・ヘラルドを判定で下して初タイトルを獲得しました。同年12月には有明コロシアムで初防衛に成功し、2016年5月には2度目の防衛を果たしましたが、この試合直後にOPBF王座を返上しています。2016年9月には座間市立市民体育館でのノンタイトル戦で初回にダウンを喫するも、8回と9回にダウンを奪い返して判定勝ちを収めるなど、粘り強さを見せました。

2016年12月にはWBO世界バンタム級王者マーロン・タパレスとの世界戦が予定されていましたが、練習中に右拳を負傷したため試合は中止となり、約1年間のブランクを経て2017年8月に復帰戦を飾りました。2018年9月11日には後楽園ホールでのWBC世界バンタム級挑戦者決定戦でマーク・ジョン・ヤップを判定で下し、指名挑戦権を獲得しました。そして同年12月30日、大田区総合体育館でペッチ・CPフレッシュマートとWBC世界バンタム級暫定王座決定戦を行い、12回判定勝ちで初の世界王座を獲得しています。

しかし2019年11月7日、さいたまスーパーアリーナで兄・尚弥の試合の前座として行われたWBC世界バンタム級正規王者ノルディーヌ・ウバーリとの団体内王座統一戦では、4回に左ストレートでダウンを喫し、最終回に反撃を見せたものの大差の判定負けを喫してプロ初黒星を記録しました。暫定王座は正規王座に吸収される形で消滅し、10ヶ月間保持した世界王座から陥落することとなりました。

世界王座陥落後も井上は着実にキャリアを積み重ねました。2021年1月14日にはOPBF東洋太平洋バンタム級王座を獲得し、2階級でのOPBF王座制覇を達成しました。同年11月には階級を一つ上げてWBOアジア太平洋スーパーバンタム級王座を獲得し、2022年6月には日本スーパーバンタム級王座も獲得してアジア2冠王者となりました。日本、東洋太平洋、WBOアジアと世界の4王座を獲得したのは日本人初の快挙でした。

2023年4月8日、有明アリーナでWBA世界バンタム級王座決定戦に臨み、リボリオ・ソリスを12回判定で下してWBA王座を獲得し、世界王座への返り咲きを果たしました。2024年2月24日には両国国技館でヘルウィン・アンカハスを9回KOで下して初防衛に成功し、5月6日の東京ドームでは石田匠との防衛戦で初回にダウンを奪われながらも判定勝ちで2度目の防衛を果たしました。しかし同年10月13日、有明アリーナで堤聖也との防衛戦では判定負けを喫し、王座から陥落しました。堤とはアマチュア時代に全国大会で対戦して勝利した経緯があり、「雪辱を果たされた」形となりました。

それでも井上は諦めませんでした。2026年11月24日、TOYOTA ARENA TOKYOで約1年1カ月ぶりの再起戦として、WBC世界バンタム級王座決定戦で那須川天心と対戦しました。この試合は中谷潤人の王座返上に伴うもので、井上は12回判定勝ちを収めてWBC王座の返り咲きを果たし、キックボクシング時代を含めて那須川にプロ格闘技初黒星を与えました。この試合ではWBCが特別に作製した「サムライベルト」も獲得しています。2026年5月2日には東京ドームで元4階級制覇王者の井岡一翔との防衛戦が予定されています。

プロ通算成績は23戦21勝5KO2敗で、KO率は決して高くありませんが、判定での勝利を積み重ねる技術派としての特徴を持っています。世界王座から2度陥落しながらも3度目の返り咲きを果たした粘り強さと、兄・尚弥とは異なる独自のキャリアを築いてきた点が評価されています。入場曲にはAK-69の「ONE」を使用しており、リング上でも個性を発揮しています。井上拓真は世界的スター選手である兄の影に隠れることなく、自らの力で世界の頂点を目指し続ける日本ボクシング界の重要な選手として、今後の活躍が期待されています。

戦歴

結果 試合 階級 決着
井上拓真 vs 井岡一翔 バンタム級 試合前